展示

宮沢賢治の世界 —宮沢賢治生誕百年記念—

場所:図書館2階 閲覧室
期間:1996年5月


明治29年、岩手県花巻市で生まれた賢治は、 37年という短い生涯のほどんどを彼自身「イーハトーブ」と呼んだ岩手で過ごし、 詩や童話・演劇などの創作のほか、 宗教への深い信仰や農業指導と多彩な活動を展開しました。

生前、その才能をほとんど認められないまま短い生涯を終えた彼の作品は、 いま、世界各国語に翻訳されるなど、 百年の時を超えても、私たちの心を照らし、 未来に向かって大切なことづけをつたえてくれます。


宮沢賢治(明治29年8月27日〜昭和8年9月21日(1986-1933))

大正・昭和期の詩人・童話作家。岩手県花巻生まれ。
盛岡高等農林卒。 中学頃より法華教への信仰を深め、大正10年(1921)1月突如上京、 布教活動の傍ら童話や詩の創作を開始し、数多くの草稿を書く。
同年8月帰郷。 稗貫農学校教諭をしながら詩作に励む。 大正13年第1詩集『春と修羅』第1集、同じく童話集『注文の多い料理店』を自費出版する。 大正15年農学校を退職、羅須地人協会を創立。 農民たちのあいだで献身的な努力を続けるが、肉体の酷使から肋膜炎を患い、 昭和3年病臥、 その後は病床にあって長編童話『グスコーブドリの伝説』『銀河鉄道の夜』(昭和16刊)などを執筆、推敲。 昭和6年に短い期間砕石工師として働く他は、 亡くなるまで改稿の筆を休めなかった。 昭和6年11月3日の手帳に『雨ニモマケズ』の詩稿を記す。
『校本 宮沢賢治全集』全14巻 15分冊(筑摩書房)(昭和48-52)は遺稿のすべてを収載する。
(『新潮日本人名辞典』より)

関係資料目録  (1996年5月現在所蔵)


著作

『宮澤賢治全集』全8冊 十字屋 1951
『宮澤賢治全集』全13冊 筑摩書房 1967069
『校本宮澤賢治全集』全14巻15分冊 筑摩書房 1973-77
『校本宮澤賢治全集月報』 筑摩書房 1973-77
『新校本宮澤賢治全集』V.1-5,8-12,15 筑摩書房 1995-
『宮澤賢治「手帳」』復原版 生活文化社 1967
『高村光太郎・宮澤賢治集(現代日本文学全集24)』 筑摩書房 1954
『高村光太郎・荻原朔太郎・宮澤賢治集(定本限定版現代日本文学全集49)』 筑摩書房 1967
『北原白秋・高村光太郎・宮澤賢治集(現代文学大系15)』 筑摩書房 1965
『高村光太郎・宮澤賢治集(現代日本文学大系27)』 筑摩書房 1969
『高村光太郎・宮澤賢治集(日本現代文学全集40)』 講談社 1980
『高村光太郎・宮澤賢治集(日本近代文学大系36)』 角川書店 1971
『宮澤賢治集(昭和文学全集14)』 角川書店 1953
『宮澤賢治他(昭和文学全集4)』 小学館 1989
『昭和文学全集v.35昭和詩歌集(宮澤賢治他) 小学館 1990

詩集

『春と修羅(名著復刻全集近代文学館)』(もとの出版 関根書店 1924) 日本近代文学館 1969
『春と修羅(精選名著復刻全集近代文学館)』(もとの出版 関根書店 1924) 日本近代文学館 1978
『詩集 雨中謝辞』 創元社 1952
『春と修羅・手帖より』 筑摩書房 1953
『宮澤賢治他(日本詩人全集5 大正篇3(創元文庫))』 創元社 1953
『宮澤賢治(日本詩人全集20)』 新潮社 1967
『宮澤賢治(日本の詩歌18)』 中央公論社 1968
『宮澤賢治詩集(日本の詩集8)』 角川書店 1969
『宮澤賢治他(現代日本詩人全集7)』 創元社 1954
『宮澤賢治詩集(岩波文庫緑76-1)』 岩波書店 1975

童話・絵本

『イーハトヴ童話)注文の多い料理店(名著復刻全集近代文学館)』
(もとの出版 東京光原社 1924)
日本近代文学館 1969
『イーハトヴ童話)注文の多い料理店(新選名著復刻全集近代文学館)』
(もとの出版 東京光原社 1924)
日本近代文学館 1970
『新版 宮澤賢治童話全集』全12冊 岩崎書店 1979-85
『童話集 銀河鉄道の夜他14篇(岩波文庫4367-4369)』 岩波書店 1951
『水仙月の四日・オッペルと象(『日本児童文学名作集 下』所収) (岩波文庫緑143-2)』 岩波書店 1994
『毒もみのすきな署長さん(『ちくま哲学の森3 悪の哲学』所収)』 筑摩書房 1990
『風の又三郎(『ちくま文学の森3 幼かりし日々』所収)』 筑摩書房 1988
『シグナルとシグナレス(『ちくま文学の森11 機械のある世界」所収)』 筑摩書房 1988
『やまなし(『ちくま文学の森12 動物たちの物語』所収)』 筑摩書房 1989
『報告(『ちくま哲学の森7 驚くこころ』所収)』 筑摩書房 1990
『猫の事務所(『ちくま文学の森 新2 奇想天外』所収)』 筑摩書房 1994
『烏の北斗七星(『ちくま文学の森 新9 たたかいの記憶』所収)』 筑摩書房 1995
『風の又三郎(『名著復刻日本児童文学館』)』(もとの出版 羽田書店 1935) ほふる出版 1971
『(童詩)グスコーブドリの伝記(名著復刻日本児童文学館第2集)』 (もとの出版 羽田書店 1941) ほるぷ出版 1974
『宮澤賢治集(日本児童文学大系18)』 ほるぷ出版 1978
『童話集 風の又三郎他18篇(岩波文庫緑76-2)』 岩波書店 1968
『童話集 銀河鉄道の夜他14篇(岩波文庫緑76-3)』 岩波書店 1974
『水仙月の四日』 赤羽末吉画 福音館書店 1961
『セロひきのゴーシュ』 茂田井武画 福音館書店 1981
『雪わたり』 堀内誠一画 福音館書店 1969
『なめとこ山のくま』 榛葉莟子画 冨山房 1984
『十力の金剛石』 妹尾一朗絵 福武書店 1983
『よだかの星』 工藤甲人絵 福武書店 1984
『注文の多い料理店』 三浦幸子絵 福武書店 1984
『銀河鉄道の夜』 藤城清治影絵・文 講談社 1985
『水仙月の四日』 鈴木靖将画 サンブライト出版 1085

研究書

『校本 宮澤賢治全集 資料篇』全5冊
    V.1 宮澤賢治研究1 草野心平編
    V.2 宮澤賢治研究2 草野心平編
    V.3 写真集 宮澤賢治の世界
    V.4 原色複製 セロ弾きのゴーシュ 草稿全32葉
    V.5 復元版 宮澤賢治手帳
筑摩書房 1983-84
『宮澤賢治の彼方へ』 天沢退二郎著 思潮社 1968
『宮澤賢治の彼方へ 新増補改訂版』 天沢退二郎著 思潮社 1987
『謎解き・風の又三郎(丸善ライブラリー33)』 天沢退二郎著 丸善 1991
『宮澤賢治(新潮日本文学アルバム12)』 天沢退二郎著 新潮社 1984
『宮澤賢治の文学と法華経』 分銅惇作著 水書房 1981
『宮澤賢治研究』 古谷綱武編 日本社 1951
『宮澤賢治の文学 復刻版(近代作家研究叢書30)』 古谷綱武編  (もとの出版 日本社 1951) 日本図書センター 1985
『宮澤賢治—芸術と病理—(パトグラフィ双書3)』福島章著 金剛出版新社 1970
『宮澤賢治の理想』 フロム, マロリ著 川端康雄訳 晶文社 1984
『宮澤賢治(現代日本文学アルバム10)』 足立巻一他編 学習研究社 1979
『宮澤賢治(『読解講座 現代詩の観賞2 近代詩2』所収)』 明治書院 1968
『年譜 宮澤賢治伝(図書新聞双書1)』 堀尾青史著 図書新聞社 1966
『宮澤賢治年譜』 堀尾青史著 筑摩書房 1991
『教師宮澤賢治のしごと』 畑山博著 小学館 1989
『宮澤賢治語彙辞典』 原子朗編著 東京書籍 1989
『宮澤賢治(観賞日本現代文学13)』 原子朗編 角川書店 1981
『宮澤賢治(原子朗)他(『現代詩観賞講座6 人道主義の周辺』所収)』 角川書店 1969
『銀河鉄道をめざして—宮澤賢治の旅—(ちくま少年図書館88, 創造の部屋)』 板谷英紀著 筑摩書房 1985
『討議『銀河鉄道の夜』とは何か』 入沢康夫, 天沢退二郎著 青土社 1990
『宮澤賢治—プリオシン海岸からの報告—』 入沢康夫著 筑摩書房 1991
『昭和初頭の作家と作品:宮澤賢治他』 磯貝英夫著 明治書院 1980
『高村光太郎・宮澤賢治(近代文学観賞講座16)』 伊藤信吉編 角川書店 1959
『山と雲の旅—宮澤賢治・童話と詩の舞台—』 金子民雄著 れんが書房新社 1979
『宮澤賢治とその周辺』 川原仁左エ門編著  宮澤賢治とその周辺刊行会 1972
『宮澤賢治研究』 草野心平著 筑摩書房 1958
『わが賢治』 草野心平著 二玄社 1970
『宮澤賢治覚書(近代作家研究叢書9)』復刻版 草野心平著
(もとの出版 創元社 1951) 万田努解説
日本図書センター 1985
『草野心平全集6 わが賢治他』 草野心平著 筑摩書房 1981
『宮澤賢治研究(宮澤賢治全集 別巻)』 草野心平編 筑摩書房 1969
『宮澤賢治 見者の文学』 栗谷川虹著 洋々社 1983
『宮澤賢治—世紀末を超える予言者—』 久慈力著 新泉社 1992
『宮澤賢治—透明な軌道の上から—』 栗原敦著 新宿書房 1992
『宮澤賢治—童話の宇宙—(日本文学研究資料新集26)』 栗原敦著 有精堂出版 1990
『講座日本児童文学7 日本の児童文学作家2 宮澤賢治他』 向川幹雄他編 明治書院 1973
『人間宮澤賢治』 万田努著 桜楓社 1973
『孤高の詩人 宮澤賢治(日本の作家50)』 万田努著 新典社 1986
『農民の地学者 宮澤賢治』 宮城一男著 築地書館 1975
『宮澤賢治—地学と文学のはざま—(玉川選書)』 宮城一男著 玉川大学出版部 1977
『宮澤賢治(群像日本の作家12)』 三木卓他著 小学館 1990
『宮澤賢治作品・研究図書資料目録 昭和61年度版』 宮澤賢治記念館編 宮澤賢治記念館 1986
『兄のトランク』 宮澤清六著 筑摩書房 1988
『宮澤賢治研究資料集成 第1期』 全11冊(10,別巻) 続橋達雄編 日本図書センター 1990
『宮澤賢治研究資料集成 第2期』 全12冊(11,別巻) 続橋達雄編 日本図書センター 1992
『宮澤賢治—存在の祭りの中へ—(同時代ライブラリー77)』 見田宗介著 岩波書店 1991
『宮澤賢治—存在の祭りの中へ—(20世紀思想家文庫12)』 見田宗介著 岩波書店 1984
『宮澤賢治の肖像』 森荘己池著 津軽書房 1975
『宮澤賢治』 中村稔著 書肆ユリイカ 1955
『宮澤賢治(現代作家論全集7)』 中村稔著 五月書房 1958
『校本宮澤賢治』 中村稔著 七曜社 1962
『宮澤賢治(近代の詩人8)』 中村稔編・解説 潮出版社 1991
『宮澤賢治』 中村文昭著 冬樹社 1973
『「銀河鉄道の夜」と夜』 中村文昭著 冬樹社 1977
『宮澤賢治童話の世界—すばる児童文学研究—』 日本児童文学者協会編 すばる書房 1977
『高村光太郎・宮澤賢治(日本文学研究資料叢書)』 有精堂 1973
『宮澤賢治2(日本文学研究叢書)』 有精堂 1983
『宮澤賢治論(中島健蔵)他(『現代日本文学大系74:中島健蔵他集』所収)』 筑摩書房 1972
『宮澤賢治(どんぐりと山猫)他(『笑い(叢刊日本文学における美と情念の流れ)』所収』 浜田泰三解説 現代思潮社 1973
『宮澤賢治論(畑英理)他(『日本文学を読みかえる8 近代のレトリック』所収)』 中村三春編 有精堂 1995
『宮澤賢治の手帳研究』 小倉豊文著 創元社 1952
『「雨ニモマケズ手帳」新考—増訂宮澤賢治の手帳研究—』 小倉豊文著 東京創元社 1978
『宮澤賢治聲聞縁覚録』 小倉豊文著 文泉堂 1980
『宮澤賢治論』 小沢俊郎著 有精堂 1987
『宮澤賢治論』全3冊 恩田逸夫、原士朗、小沢俊郎編 東京書籍 1981
『文語詩人 宮澤賢治』 岡井隆著 筑摩書房 1990
『宮澤賢治の金銭観(安藤恭子)他(『文学に見る経済観 近代作家十人(以文選書29)』所収)』 教育出版センター 1986
『評伝宮澤賢治』 境忠一著 桜楓社 1968
『宮澤賢治論』 境忠一著 桜楓社 1985
『宮澤賢治』 佐藤隆房著 冨山房 1951
『宮澤賢治とその展開—氷窒素の世界—』 斎藤文一著 国文社 1977
『宮澤賢治の文学世界—短歌と童話—』 佐藤通雅著 泰流社 1979
『宮澤賢治序説(大和選書)』 菅谷規矩雄著 大和書房 1985
『宮澤賢治の童話を読む』 佐野美津男著 辺境社 1988
『宮澤賢治・童話の謎—「ボラーノの広場」をめぐって—』 清水正著 鳥影社 1993
『近代文学研究叢書35:宮澤賢治他』 昭和女子大学近代文学研究室編 近代文化研究署 1972
『文学と宗教の間』 佐藤泰正著 (宮澤賢治—その一側面— 所収) 国際日本研究所 1968
『詩の本3 詩の鑑賞』(宮澤賢治—さまざまな魅力:中村稔著 所収) 筑摩書房 1967
『宮澤賢治』 谷川徹三著 要書房 1951
『宮澤賢治の世界(叢書日本文学史研究)』 谷川徹三著 法政大学出版部 1963
『宮澤賢治・童話の世界(現代の教養30)』 続橋達雄著 桜楓社 1970
『縄文の末裔・宮澤賢治』 田口昭典著 無明舎出版 1993
『宮澤賢治とドイツ文学—<心象スケッチ>の源—』 植田敏郎著 大日本図書 1989
『宮澤賢治と法華経』 八重樫昊著 普通社 1960
『宮澤賢治研究ノート—受苦と祈り—』 山内修著 河出書房新社 1991
『横光利一全集23 評論と随筆2』 横光利一著 (宮澤賢治 所収) 改造社 1950

英語に翻訳された作品

『Night Train to the Stars and Ohter Stories (Kodansha International's Literary of Japanese Literature)』 tr.by John Bester 講談社 1987
『Winds from Afar (Kodansha International's Literary of Japanese Literature)』 tr.by John Bester 講談社 1972
『Once and Forever : the Tales of Kenji Miyazawa (Kodansha International's Literary of Japanese Literature)』 tr.by John Bester 講談社 1993
『Matasaburo the Wind Imp (Kodansha International's Literary of Japanese Literature)』 tr.by John Bester 講談社 1992