展示
近代詩歌初版本とその複製本展
場所:図書館2階 閲覧室期間:1998年1月
- 与謝野晶子 (1878-1942)
- 与謝野鉄幹 (1873-1935)
- 与謝野寛(鉄幹)
- 島崎藤村 (1872-1948)
- 薄田泣菫 (1877-1945)
- 蒲原有明 (1876-1952)
- 木下利玄 (1886-1925)
- 三好達治 (1900-1964)
与謝野晶子 :明治11年12月7日〜昭和17年5月29日(1878-1942)
歌人。
奔放な空想力と、激しい情熱の奔騰とは、
真に短歌近代化の端緒をひらき、
あわせて明治浪漫主義に新段階を画すものとなった。(『新潮日本文学辞典』)
*みだれ髪 | 与謝野晶子 | |
明治34(1901) | |
*みだれ髪 | 与謝野晶子 | 東京新詩社版 (名著復刻全集近代文学館) |
近代文学館 | 昭和43(1968) |
与謝野鉄幹 :明治6年2月26日〜昭和10年3月26日(1873-1935)
詩人、歌人。
晶子との苦しい恋愛を歌ったもので
「われ男の子意気の子名の子つるぎの子詩の子恋の子あゝもだえの子」
の歌にその心境が圧縮されている。(『新潮日本文学辞典』
*紫 | 与謝野鉄幹 | | 明治34(1901) | |
*紫 | 与謝野鉄幹 | 東京新詩社版 (名著復刻全集近代文学館) | 近代文学館 | 昭和43(1968) |
与謝野寛(鉄幹)
明治43年3月「明星」時代の作品から選手を選んだ代表的短歌集である。
「明星」を中心とするその運動が、
感覚官能の解放を通して近代的自我の認識に果たした役割は想像以上のものがあり、
明治中期から後期にかけての文学史上最もはなやかな詩歌の全盛期をもたらしたのである。
(『新潮日本文学辞典』)
*相聞 | 与謝野寛 | | 明治39(1906) | |
*相聞 | 与謝野寛 | 春陽堂版 (名著復刻詩歌文学館<紫陽花セット>) |
近代文学館 | 昭和46(1971) |
島崎藤村 :明治5年2月17日〜昭和18年8月22日(1872-1943)
詩人、小説家。
*落梅集 | 島崎藤村 | | 明治34(1901) | |
*落梅集 | 島崎藤村 | 春陽堂版 (特選名著復刻全集近代文学館) |
近代文学館 | 昭和46(1971) |
薄田泣菫 :明治10年5月19日〜昭和20年10月9日(1877-1945)
詩人、随筆家。
詩人としては、藤村直系の浪漫詩から出発し、
蒲原有明の象徴詩との中間に位置する。
神無月の大和の朝昼晩を歌った「ああ大和にしあらましかば」と京都の四季を歌った「望郷の歌」と、
作者の心のふるさと、
美の王領にっさげた讃歌二篇は集中の代表作。
(『新潮日本文学辞典』)
*白羊宮(特装本) | 薄田泣菫 | 明治39(1906) | ||
*白羊宮(普及本) | 薄田泣菫 | 金尾文淵堂版 (名著復刻全集近代文学館) |
日本近代文学館 | 昭和43(1968) |
蒲原有明 :明治9年3月15日〜昭和27年2月3日(1876-1952)
詩人。
*春鳥集 | 蒲原有明 | | 明治38(1905) | |
第3詩集。青木繁、坂本繁二郎装画を収める。 詩の世界にはじめて近代象徴詩の、理念を堤し、 近代詩の展開と成熟に大きな役割を果たした。 | ||||
*春鳥集 | 蒲原有明 | 本郷書院版 (名著復刻全集近代文学館) |
近代文学館 | 昭和43(1968) |
『春鳥集』の巻頭の「朝なり」は、 隅田川の荒布橋近辺に題材を求めたこの詩は発表当時から反響と議論を呼び、 河の場景と自分の想念とを照応させたところにその象徴的手法を見ることができる。 (『新潮日本文学辞典』)
木下利玄 :明治19年1月1日〜大正14年2月15日(1886-1925)
歌人。
*銀 | 木下利玄 | | 大正3(1914) | |
*銀 | 木下利玄 | 洛陽堂版 (名著復刻全集近代文学館) |
近代文学館 | 昭和44(1969) |
三好達治 :明治33年8月23日〜昭和39年4月5日(1900-1964)
詩人。
*測量船 | 三好達治 | | 昭和5(1930) | |
*測量船 | 三好達治 | 第一書房版 (名著復刻全集近代文学館) |
日本近代文学館 | 昭和44(1969) |
『測量船』中最も著名な「雪」は、 「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。」 この作品には発想の新しさと同時に伝統詩の情操の受けつぎがある。 (『新潮日本文学辞典』)