展示

「結婚の条件」

      小倉 千加子  

朝日新聞社  2003

小阪:367.4||O26(393061B)

  

小西 瑞恵(日本文化史学科)

 

心理学者として知られる著者が、現代の結婚問題を論じたエッセイである。冒頭の「東京で起こることは全国で起こる」は、最新の出生率1.29が、東京を基準に計算した数値に近似したことで実証された。超少子化社会日本の危機は、晩婚化どころか非婚化現象によることを語りながら、解決策は見付からないという。なぜならば、女性と男性とでは結婚に求めるものがあまりに違いすぎるからである。(女性にとって)「幸福な結婚でなければ結婚も子育てもしないほうがましなのだ」。女性が結婚に何を求めるか、学歴(階層の重要なメルクマール)別に論じた「生存・依存・保存」は、大きな議論や反発を呼び起こすと思われる。しかし、問題の本質は、いつまでたっても変わらない男性社会日本の現状と、女性の成長に追いつけない幼い「夢追う男」の存在にあるだろう。内容的に関連する酒井順子『負け犬の遠吠え』(講談社、2003年)や、上野千鶴子との対談集『ザ・フェミニズム』(筑摩書房、2002年)も併せて読んでほしい。

「負け犬の遠吠え」[発注中]

 

 

 

 

 

「ザ・フェミニズム」関屋:367.1||U45(340627A)