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武田 雅子(英米文学科)

世の中にペットの本は多く、猫も犬も好きな私はよく本屋さんで立ち読みし、自分でも求め・・・でも、どうしても1冊ということになれば、この本です。チェコのチャペックは「ロボット」という言葉を作った人として知られていますが、この本もただ可愛いのではなく、深い愛と悲しみとユーモアに満ちたものです。訳が出た時、なんてすばらしい本かしらと思ったのに、あまり取り上げられることもなく、日本ではちょっと大人のこういう本ってまだまだ受け入れられないのかと思いました。やがていろいろな人が言及されていることがわかり、今では訳も数種、入手しやすい文庫も出るようになりました。チェコで子供たちに「ダーシェンカ知っていますか」と聞くと、みんなが「もちろん!」と答えるそうです。

「ダアシェンカ—ある子犬のくらしから—」

カレル・チャペック著 小川 浩一訳

講談社 1981

[発注中]

 

 

 

 

 

 

「小犬の生活ダーシェンカ㈼」

カレル・チャペック著  伴田 良輔訳

新潮社 1997

[発注中]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小犬の生活

「カレル・チャペック エッセイ選集㈫犬と猫」

カレル・チャペック著  飯島 周訳

恒文社  1996

[発注中]

 

 

 

「チャペックの犬と猫のお話」

カレル・チャペック著 石川 達夫訳

河出書房新社  1996 (河出文庫)

[発注中]

 

 

「子犬の生活 ダーシェニカ」

カレル・チャペック著 小野田 若葉訳

ブロンズ新社  2003

関屋:645.6||C16                            

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●小阪:908||S21||29(045293)の「世界動物文学全集 29」に『ダアシェニカ』(小川浩一)が収録されています。

 


「夜と霧」(新版)

V.E.フランクル著 池田 香代子訳 

みすず書房  2002

関屋:946||F1(364381G)

 

    武田 雅子(英米文学科)

 

 前回このアンケートの推薦依頼があったとき、まず最初に頭に浮かんだのがこの本でした。私の大学時代の、心に残る1冊を選べといわれたら、これだろうと思ったからです。でも、感覚が古いかなぁと控えました。その間に、うれしいことに、新訳が出ました。いつまでも読み継がれるべき名著なのだと、保証してもらったように思われ、今回推薦します。

 ユダヤ人精神医学者の著者は、家族と共にナチスの強制収容所に送られました。この本は、その体験を記した記録です。極限状態において、「人間」とはいかに悲惨で偉大であるかを、静かに深く語りかける本です。

 

霜山徳爾訳版も所蔵

関屋:946||F1||(164874I、109407G))

    関屋:146.8||F44||1(212628B)