展示

佐野 美奈 (児童学科)

今回は、米国を舞台としたストーリーで、「緋」という色が題名にある二作品を推薦させて頂きます。

「緋文字 : 完訳」 (岩波文庫)

ナサニエル・ホーソーン著 八木敏雄訳 岩波書店 1992年

 19世紀の米国文豪、ナサニエル・ホーソーンによって1850年に発表された著作で、 不朽のアメリカ古典文学とされています。 17世紀英国の植民地としての米国、 ニューイングランド地方にホーソーンの祖先が上陸し、 ボストン近郊の港町セイラムに住んでいて、 判事として1629年1月に魔女裁判を行ったそうです。 ホーソーンは、そのことを重く受け止め、 その思いを込めてこの作品を書いたとされています。 ここでは宗教的な掟に背いた女性の罪と許しを題材として、 罪を一方的に裁いた社会の是非を問いかけています。
関屋:B||H7||2 (336720H)

「緋色の研究」(新潮文庫)

コナン・ドイル著 延原謙訳 新潮社 1969年

 英国の人気推理小説に欠かせないコナン・ドイルによって1877年に発表された著作で、 ホームズシリーズの最初の作品です。 この作品に表れている「緋」色もなかなか奥深いものがあります。
関屋:B||D6||5 (336635J)

全く異なる二つの作品に、どのような「緋」の意味がこめられているのか探ってみてください。


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