展示

「さよならエルマおばあさん」

大塚敦子 小学館 2000年
 
武田 雅子(英米文学科)

 猫好きの友人に紹介してもらった本です。 アメリカの一人のおばあさんが亡くなる最後の日々が語られていて、 それが写真と短い文で伝えられているので、 こどもに命について考えさせるという造りになっていますが、 もしかしたら、大人になってこそ、深く考えさせられるといってよいでしょう。 この本のユニークなところは、 おばあさんの飼っていた猫の視点から語られることで、 この猫が本当に「いい猫」なのです。 「泣けてねぇ」と友人は紹介してくれたのですが、 もう涙なくしてはページを繰れません。 いや、別に泣くために本を読む(見る)わけではありませんが……。 こんなすばらしい本が日本人によって作られたこともうれしいことです。
小阪:490.1||O88 (416795D)

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