「ファンタジーとは、物語のジャンルとしてではなく、空想力、想像力、創造力からなる人間の
精神活動に欠かせない能力のことである」

　本書には20の物語が記されているが、そのどれにも３つの結末が用意されている。突拍子もない
ものから、不条理なもの、結末が用意されていないものまで。つまり、読者は自分の好きなように
話を締めくくることができるのだ。

　想像力を重視しない、従来の画一的な学校を批判した作者は、この本に「ファンタジーの練習帳」
という副題を付けた。ぜひ、自分だけの結末を考えてみてほしい。