展示
恋文・恋の歌
場所:分館(関屋キャンパス)1・2階閲覧室期間:2004年2月1日~2月2日
艶書文車并恋歌尽 (えんしょふみぐるまあわせこいのうたつくし)
著者(編者) ・ 出版社 未詳 刊行年 不記 (近世中期刊) 男女交際の手引きや恋愛贈答の模範文集。 艶書の歌とは、けそうぶみ艶書あわせ合の歌のことである。 けそうぶみ艶書あわせ合とは、男性が女性に恋歌を贈り、 受けた女性が返歌を贈る催し。 |
玉葉和歌集(ぎょくようわかしゅう)
正和元年(1312年)成立 京極為兼が撰進 歌数が多く、スケールも大きく、生き生きとした比較的自由な歌風。 徒来の和歌のように自分の感情をそのままうたってしまうのではなく、 その感情に向かい合う。 あるいは、距離を一歩おいてよく見定めようとする特徴がある。 (1977年に出版された復刻版です。) |
古今和歌集 (こきんわかしゅう)
延喜5年(905年) 醍醐天皇の命によって作られた。 撰者は紀友則・紀貫之・凡河内躬恒・壬生忠岑。 わが国最初の勅撰和歌集。平仮名で書かれた「仮名序」もわが国最初。 歌風は優美で繊細。やわらかい印象を受ける。 歌の内容は「四季」と「恋」 に重点がおかれており、 四季の歌なら立春から歳暮まで、恋の歌なら 恋の始まりから別れまで、というように時間の 移り変わりによって配列されている。 (1973年に出版された復刻版です。) |
文のはやし (ふみのはやし)
著者(編者) ・ 出版社 未詳 刊行年 不記 (近世末期頃刊) 恋文例文集。 |
幻の華 (まぼろしのはな)
柳原白蓮 著 大正8年(1919年) 出版 華族に生まれ、25歳年上の石炭王と政略結婚した、柳原白蓮。 冷え切った結婚生活から逃れるように、 短歌の世界に没頭していく白蓮は、すべてを捨てて 年下の男性への情熱に身を委ねる。 『幻の華』は、そんな情熱的な歌人、白蓮の作品である。 |
相聞 (あいぎこえ)
与謝野寛 著 明治43年(1910年) 出版 家庭を持ってもなお、男女の恋愛をうたい続けた与謝野寛。 与謝野晶子が、寛の一千首の歌から選び出し、 清書と編集をして出版にこぎつけた。 『相聞』は、妻である晶子が夫への愛情と気配りから生まれた作品である。 |
みだれ髪 (みだれがみ)
与謝野晶子 著 明治34年(1901年) 出版 与謝野晶子の第一歌集 妻子ある与謝野鉄幹(与謝野寛)への想いをストレートに表現した歌が詰まっている。 女性の情熱と恋愛の自由をはっきりと表現した作品。 |
恋衣 (こいごろも)
与謝野晶子 山川登美子 増田(茅野)雅子 著
明治38年(1905年) 出版 収録されている、弟への想いを詠んだ「君死にたまふことなかれ」は、 戦争時のため、非国民との批判を受けた。 また、鉄幹をめぐって晶子と恋のライバルであった登美子は、 晶子に恋を譲ったときの苦しい心情を詠んだ 歌も本作に収録している。 |
若菜集 (わかなしゅう)
島崎藤村 著 明治30年(1897年) 出版 りんご畑で出会った初恋の少女が、おかっぱ頭から大人の髪型に変えたのを発見し、 思わず胸が高鳴ったという初々しい気持ちがこもった「初恋」や、 人生上の悩みを季節の春をうたうことで癒す 「春の歌」など、 青春の感情が表現されている。 |
わが最終歌集 (わがさいしゅうかしゅう)
岡本かの子 著 昭和4年(1929年) 出版 恋多き女性であった岡本かの子は、夫と子ども、 愛人が同居するという普通では考えられない生活を送った。 『わが最終歌集』は、歌という形式に決別しようと決意した作品である。 その後、小説家への転身をはかった。 |