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「人間の絆」
サマセット・モーム著 中野 好夫訳
新潮社 1959 (新潮文庫)
関屋:B||M12||1〜4(336903A他)
田中 清人(人間科学部 教養教育)
「月と六ペンス」とならぶ、モームの最高傑作の小説である。モームの精神的自伝であり、フィリップという主人公が、身体障害という劣等感にさいなまれながら真摯に生き抜く姿を描いた作品である。フィリップがフランスで出会った老詩人クロンショーの言葉、「人生はペルシャ絨毯の模様のようなもの。」というなぞかけがこの物語の鍵となっている。その意味は読んでからのお楽しみであり、自分の生き方の意味を考える上での一助になると思う。高校時代、「月と六ペンス」が英語の教材に使われたことでモームに興味を持ち、学生時代に読んだ小説である。私の生き方に大きな影響を与えた本のひとつである
●「月と六ペンス」(関屋:B||M12||9)
結核療養所で、画家ゴーガンの生涯にヒントを得て書いた小説。ベストセラーとなった。
(「世界文学事典」 集英社から抜粋)