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「日本語「らしさ」の言語学」

城生佰太郎、松崎寛 講談社 1995年
 
川上 正浩 (心理学科)

 「空耳アワー」をご存じですか?外国語の曲(の歌詞)が、 日本語でこんなふうに歌っているように聞こえる、というような現象です。 先日も「トリビアの泉」で、「韓国語版のキューティーハニーの歌詞が、 日本語で……と言っているように聞こえる」というのをやっていましたが…。 これ、娯楽としても楽しい現象なのですが、少し知的に考えてみても、 やっぱりとても楽しい現象です。 我々は、対象が「そのもの」でなくても、そのもの「らしさ」、さえあれば、 ちゃんと「そのもの」だとして捉えることができるんですね。 これは人間に備わった、高性能でいい加減な特徴です。 我々は何から、どのように「らしさ」を抽出するのか、 「日本語」を対象に、 その「らしさ」を気軽に読めるトーンで解説しているのが本書です。
[目次] 
第1章 「らしさ」の構造 
第2章 文字表記の「らしさ」 
第3章 語形の「らしさ」 
第4章 語彙の「らしさ」 
第5章 文法の「らしさ」 
第6章 音声の「らしさ」1 
第7章 音声の「らしさ」2 
第8章 「らしさ」の結末 
関屋:810.4||J73 (416968J)

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