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「差別とハンセン病 : 「柊の垣根」は今も」

畑谷史代 平凡社 2006年
 
白川 哲郎(日本文化史学科)

 1996年春に「らい予防法」が廃止されてから、はや10年の歳月が流れました。
 この本は、『信濃毎日新聞』の記者である筆者が、 2004年9月から翌年3月にかけて社会面に連載したルポ「柊の垣根—ハンセン病元患者たちは今」に加筆したものです。 ハンセン病違憲国家賠償請求訴訟についての通り一遍の取材から始まった筆者のハンセン病取材は、 「次は、おまえさんが考える番だよ」という言われてもいない言葉を聞き、 「もし自分ならどうか」という厳しい問いを突きつけての追究へと展開して行きます。
 無かったことにすることはできない過去の出来事について、 真摯に見つめ直し、今の問題、自分の問題として誠実に考える。 歴史を学ぶことの"原点"は、結局こういうところにあるのかもしれません。
[目次]
ハンセン病の現在
1 柊の垣根 
   (秘密 / 「生きる」戦前編 / 「生きる」戦後編 / 願い/ 隣人として / 内田博文さんインタビュー)
2 資料編 ハンセン病問題—検証会議報告書はどう答えたか 
   (強制隔離政策の変遷と差別意識の形成 / 無らい県運動 / 被害の実態 / 各界の責任)
小阪:498.6||H42 (416804G)

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