展示

「大 聖 堂」(SB文庫)

ケン・フォレット ソフトバンククリエイティブ 2005年
 
萩原 雅也(一般教育)

 ゴシック様式の大聖堂ほど、 「神」を感じることができる建造物はないのではないでしょうか。 天上を指し示す尖塔と、光に輝くステンドグラスなど一度でも見たら忘れられません。
 しかし、あんな高い塔も巨大なドームも、 人が一つひとつの「石」を積んで築いたものなのです。 アーチやリブ・ヴォールトなどの方法や理屈はわかっても、 クレーンがなかった時代にどうしてつくったのか信じられません。
 この本は、12世紀イングランドを舞台に大聖堂を築いていく人々の物語です。 建築職人や石工の仕事ぶりが描かれ、建築工法についてもよくわかります。 そして結局は、人間の不断の「意志」が大聖堂を築いていくことが伝わってきます。 ストーリーも意外性に富み、恋愛や愛憎、歴史も織り込まれ、 ドラマとしても面白いと思います。
小阪:B||6853||1〜3 (416687G、416688E、416689C)

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