1327年イタリアのとある修道院で、謎の連続修道士死亡事件が発生します。
被害者は皆、不可解な死を遂げており、この謎を解明するように依頼された旅の修道士ウィリアムとその弟子アドソが謎多き修道院内を探索しながら推理をしていく物語です。
ここまで読むと「シャーロック・ホームズシリーズ」のような推理小説のように感じるのですが、この物語のなかには非常に哲学的な話やキリスト教に関する論争や当時の政治的な背景も随所に語られており、読み進めるほどヨーロッパの歴史に興味がでてきます。
また、推理小説としてもとても面白く、次から次へと不可解な事件が起こり、師弟の捜査が妨害されたりしてドキドキさせられます。
この本では、途中の謎が残っているところで終わってしまうのですが、続きの下巻では、ウィリアム師匠が全ての謎を解いてくれると信じて、読んでいくといいと思います。
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