この本は20年以上前に、メディアの中にあるジェンダー的に偏っている差別的な表現の言葉を指摘し、またそういった言葉を公共的な言葉の媒体(新聞やテレビ等)で使用するのはどうなの!と主張しています。
昨年末にコンビニエンスストアのファミリーマートの商品ブランド「お母さん食堂」が、ジェンダー的で且つアイコンシャスバイアス(無意識の偏見)を再生産させる要因になるとして、女子高生3名がファミリーマートに対して署名活動を行ったことが話題になりました。
この本にはお母さん食堂の発想のもとであろう『おふくろの味』や『母性』等も男性よりの目線の性差別語として挙げられていました。
私は『おふくろの味』という言葉が持つジェンダー的な要素に抵抗を覚えているのに、ファミリーマートの『お母さん食堂』にはなんの違和感も持たず生活していました。
このことから、言葉への認識や経験は無意識に積み重なっていき、差別的な表現にも気付けなくなるのだと思いました。
この本は冒頭に述べたように20年以上前に書かれたものです。今はされていない、見ることの無い性差別語がいくつもあります。
つまり、こういった本やお母さん食堂の女子高生らが、公共的な言葉でジェンダー的に偏りのある表現はやめませんか?と声を上げていることは意味のある事だと知ることが出来ます。
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