この小説は夏に読んでほしい作品です。そしてできるだけ夏の終わりに読むことをおすすめします。
両親を事故で亡くし兄の太郎と古道具屋を営む散多は、ものに触れるとそこに宿った記憶を見ることができるという能力を持っています。
あるとき散多が触れた古いタイルから亡くなった両親の記憶が映し出されてことがきっかけで、兄弟は古いタイルを探して様々な場所を訪れます。それらの古いタイルと両親の記憶、さらには兄弟が「スキマワラシ」と呼んでいる謎の少女をめぐる不思議な夏の冒険の物語で、不思議な世界に引き込まれ、ページをめくる手が止まらなくなります!夏に読んでほしい作品と先述しましたが、私は内容が気になって仕方がなかったため真冬に読んでしまいました。
『日本の夏の終わり』を閉じ込めたような小説のため、できる限り夏に読んでほしいですが、どの時期に読んでも夏の終わりのあの切なくもどこか懐かしい空気感を体験することができる小説です!
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