三千万円の借金を残して蒸発した兄に代わって日々忙しく働く主人公は、ある日三億円の宝くじに当選します。そして「このお金があれば借金が返せるし離れて暮らす妻子ともやり直せる、楽な暮らしをさせられる」と思っていた矢先全額親友に持ち逃げされるところから物語は始まりました。親友は三億円などはした金に思えるような資産を持つ億万長者にもかかわらず、なぜそんなことをしたのか? 主人公は彼の足取りを追うべくかつて一緒に会社を経営していたという三人に会いに行くが、全員が巨額の資産を保有している彼らもお金への向き合い方はそれぞれ全く違っていて……。
生きていく上で不可欠なもの、お金。「たくさん欲しい」と思っている人が世の中の大半なこともあり、そうでない人の物語を納得のいくよう描くのはかなり難しいはずですが、見事にやってのけています。うおおおおおお三億円欲しーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!と思わせられる本でした。
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